はじめに
「7月24日」から「楽天グループ株式会社第25回無担保社債」の販売が各証券会社で開始されます。
販売証券会社は、楽天証券、みずほ証券、大和証券、SMBC日興証券、野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、となっています(SBI証券、マネックス証券での販売はありません)。
本記事は投資勧誘を目的としたものではありません。投資はご自身の判断でお願いします。

社債の発行条件
「楽天グループ株式会社第25回無担保社債」の発行条件は以下の通りで、発行総額は「1,300億円」となっています(下の画像は楽天証券ホームページより)。
年利率の仮条件は「2.0%~2.6%」となっており、正式な利率は「7月23日」に決定されることとなっています。
楽天グループのIR情報はこちらから確認可能です。

購入金額ごとの実質年利
今回の社債を購入すると、特典として「楽天モバイルが1年間無料で使えるeSIM」がもらえるとのことです。
現時点で特典内容の詳細は不明ですが、楽天モバイル(ギガ利用量の最も少ない毎月3GBプラン)の月額使用料は「1,081円」(ユニバーサルサービス料3円を含む)ですので、年間で「12,972円」の使用料が少なくともタダになると考えられます。
少し前に、楽天グループの株主優待として「毎月30GBプラン」(月額3,281円)が1年間無料となったことが話題になりましたが、ここでは保守的に、「毎月30GBプラン」ではなく「毎月3GBプラン」が無料になると仮定して、社債の実質年利を試算することとします。
仮に、今回の社債を「100万円」購入した場合に得られるリターン(社債の年利率が「2.0%」だった場合)は、以下の通りとなります。
【100万円購入した場合のリターン】
※社債の年利率が「2.0%」だった場合(金額は税引前)
利息:3年間で「6万円」・1年間で「2万円」
楽天モバイル特典:3年間で「12,972円」・1年間で「4,324円」
合計:3年間で「72,972円」・1年間で「24,324円」
実質年利:2.4324%
(24,324円÷100万円)
同様に計算した場合、購入金額ごとの実質年利は以下の通りとなります。購入金額が大きくなればなるほど、実質年利は下がります。
【購入金額ごとの実質年利】
※社債の年利率が「2.0%」だった場合
100万円:2.4324%
200万円:2.2162%
300万円:2.1441%
400万円:2.1081%
500万円:2.0864%
おわりに ~私は購入するのか?~
私が過去に購入した債権は以下の通りです。
【私が過去に購入した債権】
①「第118回 個人向け国債 変動10年」
3,000万円・直近利率0.96%・期間10年
2020年2月発行
※保有中
②「楽天グループ株式会社第22回無担保社債」
150万円・利率3.30%・期間2年
2023年2月発行
※償還済み
③「ソフトバンクグループ株式会社第65回無担保社債」
400万円・利率3.34%・期間5年
2025年5月発行
※保有中
④「楽天カード株式会社第10回無担保社債」
300万円・利率1.68%・期間1年
2025年6月発行
※保有中
上記のうち、②「楽天グループ株式会社第22回無担保社債」(愛称:楽天モバイル債・2023年2月発行・期間2年・年利率3.30%・償還済み)も今回と同様に発行会社は楽天グループです。
同社債発行時点での格付けは「A(JCR)」でした。今回は「A-(JCR)」ですので、一段階低い格付けとなっていることに加え、期間が「2年」→「3年」に伸びているにもかかわらず、年利率が「3.30%」→「2.0%~2.6%」に下がっているのは、何となく納得がいきません。
とはいえ、今回の社債は期間が「3年」と比較的短いので、私としては現時点では「300万円」くらいであれば購入を検討してみたいと考えています(購入するか否かの結論はまだ出ていません)。
私は楽天モバイルを既に利用しているため、楽天モバイル特典が無駄になってしまう可能性があり、そこが悩みどころではあります。既存の楽天モバイルユーザーが、楽天モバイル特典を利用して、月額使用料の割引ができればよいのですが、恐らくそのような特典の使い方はできないと考えられます。
すぐに売り切れることも想定されるため、購入を考えている方は、「7月24日午前9時00分」の販売開始と同時に注文手続きを行った方がよいと思います。