マネックス証券の投信保有ポイントが改悪された件

節約・ポイ活

はじめに

以前、新NISAに向けた金融機関変更検討の一環として、証券会社各社の投信保有ポイントを比較する記事を書きました。

この度、マネックス証券が、一部銘柄の投信保有ポイントを改悪しましたので、情報共有させていただきます。

投信保有ポイントの改悪内容

今回マネックス証券が、投信保有ポイントを改悪した銘柄は、以下になります。いずれの銘柄も、投信保有ポイントが付かなくなりました

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

マネックス証券では、投資信託の銘柄によって、投信保有ポイントの付与率(年率)を、①0.08%、②0.03%、③0%、の3種類に分類しています。

これまで、今回改悪された3銘柄は、いずれも②0.03%付与されていたのが、③0%に変更となりました。

なぜ改悪されたのか?

改悪された要因として考えられるのは、三菱UFJ国際投信が9月8日より、「eMAXIS Slim 全世界株式」(オルカン)の信託報酬率を、引き下げたことです。

そして、三菱UFJ国際投信が信託報酬率を下げた理由は、競合銘柄として「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)」(野村アセットマネジメント)が、低コストで登場したことによります。

要するに、安価な競合商品の登場により、三菱UFJ国際投信がオルカンのコストを下げ、それに伴って販売会社(マネックス証券)の取り分が減ったことで、マネックス証券が投信保有ポイントを引き下げた、ということです。

その意味では、マネックス証券としては、オルカンの信託報酬率が下がったことに対応しただけであり、「改悪」という表現は適切でないかもしれません。

他の証券会社の投信保有ポイントはどうなるのか?

仮に、マネックス証券が改悪した要因が上記の通りだとすれば、SBI証券もオルカンの投信保有ポイントを引き下げるはずです。

本日(9月19日)現在、SBI証券のホームページをみると、オルカンの投信保有ポイントは「0.0415%」になっています。これはオルカンの販売会社に対する信託報酬率が、以前は「0.0415%」だったことによります。SBI証券は、販売会社に対する信託報酬を、そのまま投信保有ポイントとして投資家に還元している形です。

販売会社に対する信託報酬率が、現在は「0.0175%」に下がったため、今後SBI証券がオルカンの投信保有ポイントを「0.0175%」に下げることは、間違いないと思われます。

おわりに

以前の記事でも書きましたが、投信保有ポイントはあくまでも一時的なものであると考えられ、個別銘柄の信託報酬が引き下げられるか否かにかかわらず、今後も改悪されていくことが考えられます。

個人的には、新NISAに向けた金融機関変更や、口座開設の動きが活発になる年内は、改悪はないのではないかと思っていたのですが、今回はオルカン自体の信託報酬率が引き下げられましたので、やむなくこのタイミングでの改悪となったのだと思います。

ひょっとすると、SBI証券はオルカンに係る投信保有ポイントの引き下げは、年内は行わないかもしれません。オルカンは新NISAで積立を考えている人も多いと思いますので、今のタイミングで投信保有ポイントを下げると、口座獲得への影響が大きいからです(特に、投信保有ポイントでライバル関係にあるマネックス証券や松井証券との競合対策)。

ちなみに私は、マネックス証券では、オルカンではなく「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を積み立てていますので、今回の改悪による影響はありません。

今回の改悪により、改めて、新NISA口座をどこで開設するかについては、投信保有ポイントの内容を重視しすぎるべきでないことを再認識しました。新NISAをどこの証券会社でやるかについて、まだ私の結論は出ていません引き続き検討していきたいと思います。

2023年11月3日追記

10月31日にマネックス証券から、オルカンの投信保有ポイントを復活させるとのアナウンスがありました。詳細はこちらの記事をご参照ください。

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