楽天が「楽天ポイント利息」を推す本当の理由

はじめに

先日、スマホで「楽天PointClubアプリ」を立ち上げたところ、画面が刷新されており、トップ画面に「貯めトクモード」のON・OFFスイッチが新たに設置されていました（下の画像のポイント数の右上のボタン）。

「貯めトクモード」について調べてみたところ、これをONにしておくことで、ユーザーが自らポイントを追加する手間なく、「楽天ポイント」に自動で利息が付くモードのようです。

「貯めトクモード」は「9月13日」から開始された新機能で、楽天公式からもプレス発表が出されています。

以前から「楽天ポイント利息」という、通常ポイントに利息が付与されるサービスがありましたが、「貯めトクモード」をONにするだけで、自動的に「楽天ポイント利息」のサービスが利用できるようになったということです（下の画像は楽天公式より）。

しかし私は、「楽天ポイント利息」にはデメリットがあると考えており、利用する考えはありません。今回はなぜ私が「楽天ポイント利息」を利用しないのかや、楽天が「楽天ポイント利息」を推す理由について書いてみたいと思います。

「楽天ポイント利息」の概要

「楽天ポイント利息」の概要は以下の通りです。

「楽天ポイント利息」のメリット

「楽天ポイント利息」のメリットは以下の通りです。

①について、「楽天ポイント利息」を利用することで、利息が付与される分、得になります。

②について、「楽天ポイント利息」に追加している通常ポイントを利用する場合には、「楽天ポイント利息」の設定を解除する必要があります。逆に言えば、「楽天ポイント利息」に追加している通常ポイントは、利用できなくなります。

このことを利用すれば、「楽天ポイント利息」を、通常ポイントの退避先として利用することができます。例えば、「楽天ペイアプリ」で楽天ポイントを利用して支払いを行う場合、「期間限定ポイント」→「通常ポイント」→「楽天キャッシュ」の順番で消化されていきますが、「期間限定ポイント」→「楽天キャッシュ」→「通常ポイント」の順番で消化されてほしいと思う人もいると思います。

このような場合に、通常ポイントを全て「楽天ポイント利息」に追加しておくことで、通常ポイントが消化されるのを避けることができます。

「楽天ポイント利息」のデメリット

「楽天ポイント利息」のデメリットは以下の通りです。

Aについて、利率が「年0.108％」と非常に低いため、例えば「10,000ポイント」を預けたとしても、「年10ポイント」しか付与されません（実際は毎月付与されるが、端数は切り捨てられない）。しかも、利息は期間限定ポイントとして付与されるため、複利効果もありません。

ポイントを増やしたいのであれば、「楽天ポイント利息」よりも、「楽天ポイント運用」や「楽天ポイント投資」を利用した方が、はるかに効率的です。

Bについて、例えば、通常ポイントを楽天カードの「ポイントで支払いサービス」で利用する場合、いちいち「楽天ポイント利息」の設定を解除しなければならないことになります。なお、SPUの倍率を上げるために、楽天証券で「ポイント投資」の設定を行っている場合には、ポイント投資時に通常ポイントが消化されなくても、現金で買付できればSPU条件達成になるため、「楽天ポイント利息」の設定を解除する必要はありません。

ただ、その他の通常ポイントを利用する場面の多くでは、「楽天ポイント利息」の設定をいちいち解除する必要があると考えられます。

おわりに　～なぜ楽天は「楽天ポイント利息」を推すのか？～

以上の、「楽天ポイント利息」のメリット・デメリットを考慮すると、私としては「メリットよりもデメリットの方が大きい」と考えますので、「楽天ポイント利息」は利用していません。

一方で、「メリットの方がデメリットよりも大きい」と考える人もいると思います。そのような人は、利用してもよいとは思います。

ただ、なぜ楽天が「楽天ポイント利息」の利用を推すのかを考えると、それはユーザーにとってメリットがあるからというよりも、楽天側にメリットがあるからだと思えてなりません。

楽天としては、できるだけユーザーがポイントを使用するのを阻止したいと考えていると思われ、「楽天ポイント利息」を利用させることで、微々たる利息と引き換えに、ポイント消化を阻止しているのではないかという、うがった見方をしてしまいます。

みなさんは「楽天ポイント利息」についてどう思いますか？