はじめに
私は昨年5月末に、25年間勤務した会社を50歳で退職し、FIRE2年目です。現在はアルバイト等を含めて全く働いておらず、完全に無職の状態です。
そんな私は、FIRE生活を過ごす中で、日々後悔の気持ちが強くなってきています。今回はこのことについて書いてみたいと思います。
私が後悔していること
「後悔している」といっても、「FIREしたこと」自体を後悔しているわけではありません。FIREしたこと自体は大正解だったと思っています。むしろ、FIRE生活の素晴らしさを日々実感しているがゆえに、後悔の気持ちが強くなっています。
何に後悔しているかといいますと、それは「50歳でFIREしたのは遅すぎた。あと5年~10年くらい早くFIREすべきだった」ということです。
私がFIREした理由については、過去に「退職を決断した理由」という記事を書いています。理由はいくつかありますが、そのうちの一つは、「家族と過ごす時間を増やすため」です。
私は結婚していませんので、ここでいう「家族」とは、具体的には「両親」のことを指しています。私は両親との年齢差が大きく、昨年5月末に私が50歳で退職した時点で、既に父親は86歳、母親は78歳でした。
両親は元気とはいえ、「86歳」や「78歳」という年齢は、一般的には高齢であり、肉体的な衰えは避けられません。FIRE後に両親と一緒にいろいろなことをやったり、いろいろな所に出かけたりしたいと思ってFIREしたのですが、両親の肉体的な衰え等のために、思うようにできない面があります。
「せめてあと5年早くFIREしていたら、両親とできることがもっと増えていたのに」と、後悔の念を抱いています。
なぜ50歳より前にFIREできなかったのか
なぜ、私が50歳より前にFIREできなかったのかについて考えてみますと、以下のような理由があったように思います。
(理由①)FIRE後の経済的な不安を減らすため、できるだけ多くの資産を築いてからFIREしたいと考えたこと。
(理由②)世間体を考えると、40代で退職するのは早すぎるのではないかという思い込みがあったこと。
(理由③)「50歳でFIREする」というのは、何となくキリがよいと思えたこと。
「理由①」は誰もが陥りやすい思考だと思います。「いくらの資産を築いてからFIREすれば安心なのか」など、誰にも分かりません。FIRE後の経済的な不安を完全に払拭することは不可能であり、どこかで踏ん切りをつける必要があります。
私が会社を退職したのは「2023年5月31日」ですが、その時点で退職金を含めずに「約1億5千9百万円」(退職金を含めれば「約1億7千7百万円」)の資産がありました。詳細につきましては、こちらの記事をご参照ください。
一般的に、FIRE時の平均的な保有資産額がいくらなのかは分かりませんが、私の場合はちょっと貯めすぎてしまったという感があります。それだけ経済的な不安が大きかったということです。
5年早くFIREしていた場合は、退職日が「2018年5月31日」になりますが、私はその時点で「約1億円」の資産を保有していました。詳細はこちらの記事をご参照ください。今から考えれば、5年早く、資産1億円で退職してもよかったと思っています。
「理由②」及び「理由③」について、世間体やキリのよさなどということは、そもそもFIREするに際して考慮すべきではありません。FIREすること自体、世間的な評価が得られていない行為なのですから、世間体を気にする意味がありません。
おわりに
「家族と過ごす時間を増やしたい」という理由で、FIREすることを考えている人もいると思います。中には、私と同じように、「両親と過ごす時間を増やしたい」と考えている人もいるかもしれません。
そのような人に対して、FIRE2年目の私がアドバイスできることがあるとすれば、それは「自分だけでなく、家族や両親の年齢をも考慮して、FIRE時期は決めるべきである」ということです。
そんなこと当たり前だと思われるかもしれませんが、FIRE前は経済的な不安や、世間体といったものに大きく影響されてしまい、なかなかFIREに踏み切れず、「あと1年」「あと1年」と先延ばしにしている人もいるのではないでしょうか?
一旦過ぎ去った時間は、元には戻せません。今一度、ご自身がいつFIREするのがベストなのかについて考えてみてはいかがでしょうか?
本ブログ記事をきっかけとして、私のようにFIRE時期が遅くなりすぎて後悔する人が一人でも減ることを願っています。