はじめに
先日、楽天証券が2つの投資信託に限って、「投信残高ポイントプログラム」を復活させたことについての記事を書きました。
この2つの投資信託とは、以下のファンドになります。
・楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド
・楽天・S&P500インデックス・ファンド
今回楽天投信投資顧問から、この2つの投資信託について、「12月1日から信託報酬率を引き下げる」旨のアナウンスがありました。
信託報酬率の引き下げ内容
まず、「楽天・オールカントリー」の引き下げ内容は、以下の通りです(画像は楽天投信投資顧問の「お知らせ」より)。
これまで「0.05775%」だった信託報酬率が、12月1日から「0.0561%」(▲0.00165%)に変更となります。
次に、「楽天・S&P500」の引き下げ内容は、以下の通りです(画像は楽天投信投資顧問の「お知らせ」より)。
これまで「0.09372%」だった信託報酬率が、12月1日から「0.077%」(▲0.01672%)に変更となります。
ちなみに、楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」でもらえるポイントの還元率は、12月1日から以下の通り変更となります(販売会社の信託報酬率をそのまま還元する形)。
【ポイント還元率(年率)】
・楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド:0.0175%→0.017%
・楽天・S&P500インデックス・ファンド:0.0341%→0.028%
競合ファンドとの信託報酬率の比較
競合ファンドとの信託報酬率の比較は、以下の通りです(画像は時事通信社ホームページより)。
これまで、楽天の2つのファンドの信託報酬率は、「eMAXIS Slimシリーズ」の各競合ファンドと同じでしたが、今回の引き下げ分だけ楽天のファンドが安くなり、11月12日時点では、その他競合ファンドの中でも「最低コスト」となります(なお、「楽天・S&P500」の類似ファンドである「ニッセイ・S米国株式500インデックスファンド」が11月13日に設定予定となっており、その信託報酬率は0.05775%となっています)。
おわりに
10月27日に2つの投資信託がスタートしてから、2週間も経たないタイミングで、信託報酬率を引き下げたことについては、やや後手後手感があります。
もし最初から信託報酬率を競合ファンドよりも低くすることが決まっていたのであれば、10月27日の時点で発表していたはずです。にもかかわらず、このタイミングで発表したのは、2つのファンドが楽天の想定よりも購入されていないからではないかと勘ぐってしまいます。
私自身はまだ、新NISAでどの銘柄に投資するか決めていませんが、仮に「オルカン」や「S&P500」に投資するとしても、楽天の2ファンドよりも「eMAXIS Slimシリーズ」の方がベターであるとの考えに変わりはありません。
とはいえ、今回の楽天からの発表は「改善」であることは間違いありませんので、引き続き楽天には頑張ってほしいと思っています。