日経平均最高値更新は喜ばしいことなのか?

資産運用・米国株投資

はじめに

日経平均株価が2月22日に史上最高値を更新しました。ニュースはこの話題で持ちきりになり、証券会社関係者のみならず、投資家や一般人を含めて、皆が「最高値更新だ~ やった~」と、喜びの声をあげています。

しかし私は、皆が喜んでいることに、とても違和感を感じています。

なお、本ブログ記事の内容は、しがない無職の個人的な感想です。特定の金融機関や、特定の個人を批判する意図はありませんので、その点はご了承ください。

日経平均最高値更新は喜ばしいことなのか?

個人的には、日経平均が「34年ぶり」に最高値を更新したことについて、何が喜ばしいのか、さっぱりわかりませんむしろ、とてもやばいニュースだと思っています。

どういうことかといいますと、「34年ぶり」に最高値を更新したということは、「34年間含み損を抱え続けた人がいる」という意味だからです。したがいまして、「34年ぶり」に最高値を更新したニュースを報じることは、「日本株に投資すると34年間含み損抱え続ける可能性がありますよ」ということを宣伝していることと等しいです。

普通ならこのニュースを見て、「日本株への投資はやめよう」と思うのが正常な判断だと思います。せっかく新NISAが開始して、投資機運が盛り上がってきたところだったのに、このニュースが水を差す形になってしまうことを危惧しています。「貯蓄から投資へ」の流れに逆行していると思います。

確かに、高齢者や投資初心者に高い手数料の商品を売り込みたい証券会社の営業マンにとっては、嵌め込みがはかどりますので、最高値更新がさも素晴らしいことであるかのように言うのは理解できます

実際に、ニュースで証券会社各社の社長が、今回の最高値更新について、判で押したように「今の相場はかつてのバブルとは違う」とか、「地に足のついた相場」とか言っているのをみると、苦笑してしまうとともに、「こういうポジショントークに騙される人が多いんだろうな」と思ってしまいます。

想像ですが、1990年代のバブルのときも、証券会社の人たちは、「これはバブルではない」とか言っていたのではないでしょうか?

要するに、日経平均が史上最高値を更新したニュースは、証券会社にとっては良いニュースですが、それ以外の一般人や投資家にとっては、ぜんぜん良いニュースではないと思っています。

おわりに

そもそも私が米国株中心に資産運用をしているのも、投資を始めた2020年当時、既に30年以上も日経平均が最高値を超えられていない事実があったからです。日本の銘柄に長期投資しても、資産は増えるどころか減る可能性があるのであれば、FIREに日本株は向かないと考えました。今回のニュースで、新NISAの資金が、ますます外国株に流れてしまわないか、心配しています。

証券会社の人が、日経平均が史上最高値を更新した際に、くす玉を割ったり、拍手したりしているニュース映像を見ました。ひょっとすると、証券会社の人たちは、自分たちがこれまで嵌め込んで投資させてきた、顧客高齢者の損失がなくなったことで、良心の呵責から解放されたという意味で、喜んでいるのかもしれません。

今は高校生も投資に関心を持っているそうです。猫も杓子も投資ということで、まさに「靴磨きの少年」状態だと思います。日経平均最高値更新のお祝いムードで安易に投資を始めた人たちが、暴落で焼かれ、焼け野原になった後に、一等地を二束三文で買い占める者こそが、爆益を手にできるのです。

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