Suicaの販売が再開 ~クレカタッチ決済との競争の行方~

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はじめに

本ブログでは主に、FIRE生活や資産運用について記事にしているのですが、過去1か月間で最も読まれているのは、「「Suica→販売停止中」「ICOCA→販売中」の理由」(2023年12月12日)という記事です。

同記事はFIRE生活や資産運用とは関係がなく、なぜこの記事が1位なのかは正直分からないのですが、それだけSuicaが販売を中止している件について、関心のある方が多いのかもしれません。

先日、ネットを徘徊していたところ、こちらの記事をみつけました。なんと、JR東日本が近く、Suicaの販売再開を予定しているとのことです。

記名式Suicaについて今秋の販売再開を予定

ネット情報によれば、以下の通りです。

記名式Suicaについて今秋の販売再開を予定している。

販売再開の理由は、カードの製造に必要な半導体の在庫を一定量確保できる見通しが立ったため。

無記名式Suicaの販売再開時期は現状未定。

クレカタッチ決済を導入する交通事業者が増加

Suicaの販売が中止されている間に、クレジットカードのタッチ決済が鉄道やバスでも普及してきました。ネット情報によれば、鉄道やバスでクレカのタッチ決済が普及してきている理由としては、以下のようなものがあると考えられます

Suicaの利用に際して、各交通事業者がJRに支払う更新費用や保守費用が高額である。

日本独自の方式(FeliCa)であるSuicaと異なり、クレカのタッチ決済は世界共通の方式(NFC Type A/B)であり、インバウンドへの対応面等で優れている。

2024年5月に熊本電鉄、九州産交バス等が、Suica等交通系ICカードの利用を廃止して、クレカのタッチ決済に移行することを発表した背景には、2025年に到来する「約12億円」の機器更新料負担があるようです。各交通事業者の経営が厳しい中で、重い負担は負えないとの事情があるものと推察されます。

以上で書いたことは、各交通事業者がクレカタッチ決済を採用する理由ですが、鉄道利用者としても、以下のような点で、Suicaよりもクレカタッチ決済の方が優れていると思われます。

クレカタッチ決済であれば、好きなクレカを使って好きなポイントが貯められる。

クレカタッチ決済は事前チャージが不要である。

おわりに ~クレカタッチ決済との競争の行方~

Suicaが優れている点は、クレカタッチ決済よりも反応速度が早いことです。また、Androidスマホでタッチする場合、Suicaであればスマホの電源をONにする必要はありませんが、クレカタッチ決済の場合には、電源ONに加えて、生体認証を行ってからタッチする必要があります。詳細は「スマホのタッチ決済でたびたび失敗する原因」(過去記事)をご参照ください。

ただしこの点については、スマホ側で事前設定しておくことで、「生体認証不要」にすることができます詳しくは、こちらの「交通機関での本人確認設定をオフにする」をご参照ください。

個人的には日常生活でSuicaを使うのは、電車に乗る際にスマホでモバイルSuicaを使うときのみです。町なかのお店では、楽天ペイ等のQRコード決済を使うことが多く、Suicaを使う場面はありません

これはSuicaを使っても、ポイント還元の面であまりお得でないと考えているからです。クレカタッチ決済であれば、好きなクレカを使って好きなポイントが貯められるので、Suicaでポイントを貯めるよりもよいと考えています。

そんなわけで、仮にSuicaがなくなってしまったとしても、個人的な影響はほとんどないと思います。ただし、JR東日本自身がSuicaを廃止して、クレカタッチ決済を導入するメリットはありませんので、Suicaがなくなることはないと思われます。

今後、クレカタッチ決済を導入する交通事業者はますます増えるものと思われますが、引き続きSuicaも存続していく状況になると考えられます。

関連事項として、JR東日本を含む関東の鉄道8事業者は、2026年度末以降に、「QRコード乗車券」の導入を計画しています。これは、現在一般的となっている「磁気乗車券」のかわりに、「QRコード乗車券」を利用するものです。「QRコード乗車券」を共用のサーバで管理することで、各鉄道事業者間にまたがる乗車券の発券が容易になるようです。QRコードは紙に印刷される他、スマホでの画面表示等が想定されています。

※2024年8月20日追記

2024年9月1日から、Suica及びPASMOの記名式カードについて販売が再開されることが、JR東日本、PASMO協議会等から正式に発表されました。

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