はじめに
最近は株式相場が好調です。日本株については日経平均が史上最高値を更新しましたし、米国株についてもS&P500やNASDAQが史上最高値を更新しています。
年明けから新NISAが開始され、世間は投資の話題で持ちきりです。下は小学生から、上は後期高齢者までが投資に関心を持っており、好調な相場をみて新たに投資を始めた人も少なくないのではないでしょうか?
相場の順調さに比例して、FIREを目指そうとする方も増えているのかもしれませんが、実は、「相場が順調だとFIRE実現のためにかかる時間が長くなってしまう」ということに気付いている人は少ないかもしれません。
相場が順調だとFIRE実現が遠のくという真実
一見、相場が順調だと、その流れに乗って、FIREがすぐにでも実現するかのように思うかもしれません。しかし私は、そうではなく、むしろ逆だと思っています。私は、「一刻でも早くFIREするためには、暴落が必要である。暴落によってFIRE実現可能性が一気に高まる」と思っています。暴落がないと、一気に資産を増やすことは難しいと考えています。
今のような順調な相場の場合、投資スタイルとしては「積立投資」が基本になると思います。毎月少しずつ投資し、相場が上昇すれば、少しずつ保有資産総額は増えていきますが、どんなに良い相場であっても、増えるペースは遅々としたものになります。これは、「積立投資」の場合、投資する金額が少額ずつであることによります。
FIRE実現までの期間を短くしたいのであれば、ある程度まとまった額の投資をして、資産増加ペースをはやめる必要がありますが、現在のような順調な相場の場合、「買い場」の見極めが難しいです。上がり続ける相場をみて、スポット投資を躊躇している人も少なくないのではないでしょうか?
一方で、暴落が起こった場合はどうでしょうか?たしかに、暴落が起こった場合でも、どこが底値なのかは誰にも分かりません。しかし、順調な相場に比べれば、スポット投資はしやすくなるはずです。もちろん一度に大きな金額を投資するのはリスクがありますが、「毎月の積立投資額」よりは大きな金額を何度かに分けてスポット投資すれば、結果的に「積立投資」よりも安値で、より大きな金額を投資できる可能性は高くなると思います。
実際に私は、「コロナショック」による暴落時に、まとまった金額を投資したことが、その後の資産爆増につながり、結果的にFIRE実現までの期間が数年は短くできたと考えています。ネットでYouTube動画やブログをみていると、私と同様に、「コロナショック」で資産を増やしてFIREした方が多いように思います。淡々と積立投資のみをして、短期間でFIREしたという人はほとんど見たことがありません。
おわりに
特に投資を始めて間もない方は、暴落が来ることを恐れている人が多いと思いますが、「暴落こそチャンスである」という認識こそが、短期間でFIREを実現するための鍵であると思います。
ただし、暴落時にまとまった金額を投資するためには、「種銭」を確保しておくことが必要になります。資産の全てを投資に振り向けてしまいますと、暴落時に減っていく資産をみていることしかできませんが、「種銭」があれば暴落時にバーゲンセール価格で追加投資することができ、それが将来の爆益につながります。
以上で書いたことは、あくまでも「一刻も早くFIREしたい人」に向けたものであり、一般的には、「余剰資金があれば、タイミングを図らずに全額投資すべき」ということになると思います。また、暴落は必ず来るものですが、次の暴落がいつになるのかは誰にも分かりません。淡々と積立投資した方が、結局は資産増加ペースが早かったということも起こりえます。
ただ一つ言えるのは、「投資においてピンチはチャンスであり、暴落は歓迎すべきものである」ということです。