はじめに
先日ネットを徘徊していたところ、2001年の「アメリカ同時多発テロ」の話題がありました。「今年も9月11日がやってきたんだな」と思うとともに、「そういえばアメリカにいたとき、逮捕されそうになったことがあったな」と思い出しました。
私はアメリカ同時多発テロの日に、アメリカにいました。その際のことについては「同時多発テロの日、私はアメリカにいました」という記事にしているのですが、逮捕されそうになった件については同記事に書いていませんでしたので、今回はその時のことについて書いてみたいと思います。
ロサンゼルスの地下鉄での出来事
私は、2001年8月下旬~2002年3月下旬までの7か月間、会社からの派遣でアメリカに滞在していました(目的はインターンシップ等)。期間中はホームステイをしていましたが、連休のたびに旅行に出かけていました。
当時の日記によれば、2001年12月29日(土)~2002年1月1日(火)のニューイヤー休暇を利用して、当時滞在していたサンディエゴ(カリフォルニア州)からロサンゼルスに、3泊4日で一人旅をしています。
サンディエゴからロサンゼルスへの移動には「アムトラック」という鉄道を利用しました(下の画像はwikipediaより)。ロサンゼルスに到着後は、地下鉄(メトロ)を利用して「ユニバーサルスタジオハリウッド」に行きました。
「ユニバーサルスタジオハリウッド」の最寄り駅である「Universal City駅」に到着した際、「帰りに駅(券売機)が混雑しているかもしれない」と思い、あらかじめ帰りの切符(紙の切符)を買っておくことにしました。
終日「ユニバーサルスタジオハリウッド」を楽しんだ後、宿泊先のホテルに戻ろうと思い、また地下鉄に乗りました。
ちなみに、今は違うかもしれませんが、当時のロスの地下鉄は、駅に入場する際に改札機のようなものはなく、切符を持っていなくても入れるようになっていました。私は帰りの切符は事前に買っていたので、そのままホームに行き、電車に乗りました(下の画像はwikipediaより)。
電車に乗ってしばらくすると、警察官が来て、各乗客の切符を確認していました。私のところにも来たので、ドヤ顔で切符を見せたところ、警察官の顔が急に険しくなり、怒ったような感じで何かをまくしたてていました。どうやら「次の駅で降りろ」と言っているようです。
私は訳が分からないまま、次の駅で警察官とともに降りました。私以外にも3人が降ろされました。よくよく聞いてみると、私が持っていた帰りの切符は有効期限が切れているとのことでした。「そんなばかな」と思ったのですが、なんと、ロスの地下鉄の切符は、購入から2時間で有効期限が切れるとのことでした。
警察官からは名前や住所を聞かれ、パスポートも提示しました。私はつたない英語で事情(あらかじめ帰りの切符を買っていたことや、切符に有効期限があることを知らなかったこと等)を説明したのですが、なかなか伝わりません。そこでふと、行きの切符をまだ持っていたことを思い出し、行きの切符を見せたところ、何とか信じてもらえ、無事釈放となりました。
おわりに
行きの切符に印字されている時間や、帰りの切符に印字されている時間が、私の言っていることと辻褄が合っていたので信じてもらえたのだと思います。上述の通り、駅に改札がないために、行きの切符が回収されずに持っていたのが幸いしました。
不正乗車の場合は罰金250ドルとのことでした。罰金を払うだけならともかく、場合によっては「悪質だ」と認定されて、逮捕されてしまう可能性もゼロではなかったと思います。もし逮捕されていたら、勤務先にも連絡が行き、楽しいアメリカ滞在は中止になり、強制的に帰国させられていたかもしれません。
日本での常識(切符は当日中は有効)がアメリカでも通用すると思いこんでいたのが、失敗の原因です。大事にならずに済んだのでよかったですが、みなさんも海外ではくれぐれもお気をつけください。