元同僚は退職した私をどう思っているのか?

FIRE・早期退職

はじめに

私は昨年5月末に、25年間勤務した会社を退職しました。FIRE生活に入ってから、もう1年以上が経過しています。現時点ではアルバイト等も含めて全く働いておらず、無職の状態です。

先日ふと、「退職した会社の元同僚は、退職した私について、どのように思っているのだろうか?」と思いました。

元同僚は退職した私をどう思っているのか?

そもそも「去る者は日々に疎し」といいますので、元同僚は私のことなどとうに忘れていると思います。ただ、もし私のことを思い出したとしたら、このように思うのではないでしょうか?

「あいつ(私)はきっと退職したことを後悔しているに違いない。今頃は給料が安くてきつい仕事をして、ひいひい言っているのではないか?だいぶ落ちぶれているだろう。俺はそんなことにならないように毎日の仕事を頑張ろう」

私が勤務していた会社(金融機関)は、以下のような条件を備えたホワイト企業でした。

給与水準が高い
就業時間は9時~17時で、1日7時間勤務
いつでも在宅勤務可能
自由に直行直帰できる
完全週休2日制
年間休日120日以上
有休はいつでも取得可能で当日申請OK
基本的に休日出勤無し
サービス残業無し
転勤無し
業務内容に社会的意義がある
その他

有休(1時間単位で取得可能で当日申請OK)については可能な限り沢山取得するように奨励され、取得日数が少ないと怒られます残業代はパソコンの電源オンオフで管理されているため、1分単位で取得できます賞与は年間3回(6月・12月・3月)支給です。人間ドック代は社員だけでなく配偶者も補助され、1人年間8万円まで支給されます。10年に一度、2週間の連続休暇が与えられるとともに、リフレッシュ手当として20万円(使途自由)が支給されます。その他、手厚い住宅手当等いろいろあります。私は全額会社負担で海外にも7か月間ほど行かせてもらいました(赴任中は通常の給与も別途満額支給)。

私は他の会社に勤めたことがないので、他社の状況は分かりませんが、私の勤務先はかなり恵まれていたと思います社員の多くも「うちの会社は稀に見るホワイト企業なのだから、退職するなんてもったいない。できるだけ長く会社にしがみつくのが得策である」と思っていると思いますし、そのように実際に言う社員もいました

私自身もかつては「退職するなんてもったいない」と本気で思っていましたある意味で洗脳されていたのかもしれません。会社を退職する人に対しては、なんとなく、明るい未来に向けて退職するのではなく、ネガティブな理由(例えば、仕事がうまくいかないとか)で退職するのだろうと漠然と考えていました。

そして、過去に退職した人のことを思い出した際には、「きっとあの人は今頃、退職したことを後悔しているだろう」と、私自身考えていました。要は、「退職した人=負けた人」というようなイメージを持っていたのです。

おわりに

しかし、私自身が退職してみて今思うのは、「全く逆だった」ということです。私が今、かつての同僚に対して思うことは、「辞めたらもったいない」ではなく、「辞めないのはもったいない」ということです。

私は今、「あのとき退職して本当に良かった」と、心底思っています。「あのとき辞めていなかったら、今頃どうなっていただろう」と思うと、ゾッとします。何なら「もっと早く辞めるべきだった」と後悔さえしています。もし漫然と働き続けていたら、貴重な時間をドブに捨てるようなものです。あれだけのホワイト企業に勤めていた私でさえ、そのように思います

もちろん、仕事に対して心からやりがいを感じ、仕事が生きがいであるという人もいると思いますし、それは素晴らしいことだと思います。そのような人は退職すべきでなく、ずっと働き続けるべきでしょう。ただ、そのような人は少数派であり、多くの人は「主として収入を得るための手段として働いている」のではないでしょうか?

そのような多くの人は、経済的な問題がクリアできるのであれば、一刻も早く退職すべきだと思います。理由は、時間は有限だからです。漫然と働いているうちに、時間はどんどん過ぎ去っていきます過ぎた時間は取り戻せません人生の残り時間は刻一刻と短くなっているのです。

私は「50代になって、残り時間の少ない自分が、呑気に働いている場合ではないな」と思い、昨年退職しました。「そんな年齢で退職したら、ろくな企業に再就職できないし、頭がおかしいのではないか」と、元同僚に思われることは想定済みです。

日々の仕事に追われていると、目の前の仕事をこなすことで精一杯で、長期的な視点がなくなりがちです。しかし後で気付いても遅いのです。みなさんも、一度立ち止まって、長期的な視点でご自身の人生がどうあるべきかを考えてみてはいかがでしょうか?

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