退職した会社の元上司からメールがきました

FIRE・早期退職

はじめに

私は昨年5月末に、25年間勤務した金融機関を退職しました。退職後は一度だけ、元上司2人と食事をしましたが、それ以外で勤務先と関わることはありませんでした

ちなみにその食事の模様については、退職した会社の元上司と会いました(過去記事)をご参照ください。

そんな中、先日スマホをいじっていたところ、元上司からメールが来ていましたメールの送り主は、上記過去記事にも登場する「Aさん」(64歳。私が入社した3年目~5年目に指導役だった方)です。

送られてきたメールの内容

送られてきたメールの内容は、以下の通りです。

○○君(私のこと)が以前担当していた「○○工業」の非常勤監査役に就任した。

先日同社の株主総会後の懇親会で、同社の○○経理部長から、○○君(私)の話題が出た。○○君(私)の担当時代には大変世話になったとのことで、とても懐かしがっていた。

このメールを読んで、とても光栄に感じ、うれしく思いました私が「○○工業」を担当していたのは、最近の話ではなく、15年くらい前の話です。そんな昔のことを覚えていてくださったことに感激しました。

「○○工業」について

ここで話は少し変わるのですが、今回の件で、「○○工業」という会社についていろいろ思い出しましたので、書いてみたいと思います。

「○○工業」は某県に所在する未上場企業で、売上高30億円くらいと、規模は大きくありませんが、安定的に高収益を計上し、財務内容も健全な優良企業です。

未上場企業にありがちですが、社長(現:会長)の超ワンマン経営でした。社長には娘しかいなかったため、娘婿が後継者候補として、常務に就任していました。

この娘婿が非常に優秀な方で、意欲的に仕事に取り組んでいたのですが、社長がとても厳しい方で、いつも「○○常務(娘婿)はまだまだ経営者としては力不足だな」といって、私の目の前でも○○常務を叱り飛ばしていました社長が高齢になっても社長交代をすることなく、また、自社株についても娘婿には全く持たせていませんでした

社長からすれば、娘婿は血がつながっておらず、いつ離婚するかもわかりませんので、心底信用することが難しいのかもしれません。他の、娘婿が後継者になっている会社でも、自社株を娘婿に持たせていないケースはたくさんありました

私は会社員時代、中小企業の後継者とたくさん会ってきました。その経験から言えることは、「実の息子の後継者よりも、娘婿の後継者の方が、優秀な方が多い」ということです。

中小企業の場合、多くのケースでは、社長の実の息子が後継者になります。しかし、実の息子の場合、能力は玉石混交です。優秀な方もいますが、いまいち物足りない方や、後継者として不安を感じる方も少なくありません。一方で、娘婿が後継者になっているケースでは、ハズレが少ないように思います。

これはそもそも、社長が娘の配偶者を見定める際に、後継者としての能力をも厳しく見ているからだと思います。

おわりに

今回メールが送られてきたことをきっかけとして、久しぶりに「○○工業」のホームページを見てみました。すると、娘婿が社長になっており、社長は会長になっていました取締役(非同族)についても一新しており、おそらく経営陣全体が、娘婿の世代に若返りが図られているようでした。

自社株が会長から娘婿に承継されているのかは分かりませんが、会長も相当高齢なはずです。この会社は業績が好調なだけに、自社株の税務評価もかなり高くなっていると思いますので、計画的な承継が課題になっているはずです。とはいえ、事業承継が着々と進んでいることが窺え、ちょっと安心しました。

会社員時代には、こんな私でも取引先から感謝していただける機会がありました。しかし、FIRE後は他人から感謝される機会が無くなります。これもFIREして失ったことの一つです。

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