はじめに
先日、定期的に通っている病院の待合室で診察を待っていました。この病院は、いろいろな診療を行っている総合病院で、地域の基幹病院でもあるため、とても混雑します。
予約を取っていても、診察開始が予約時間よりも1時間以上遅れることもざらです。このときも、何をするでもなく椅子に座って待っていたのですが、その際、車椅子の高齢男性に看護師が話しかけている声が聞こえてきました。
病院で漏れ聞こえてきた会話
別に聞き耳を立てていたわけではないのですが、高齢男性が耳が遠いのか、看護師がやたらと大声で話しかけていたため、嫌でも会話の内容が聞こえてきました。
会話から想像するに、以下のような状況のようでした。
・車椅子の高齢男性は、これから入院を予定している。
・看護師は高齢男性に対して、誰か入院の際の保証人になってくれる親族がいるか聞いている。
会話から、以下のような内容が分かりました。
・高齢男性はこれまで結婚したことはなく、配偶者や子供はいない。
・高齢男性は7人兄弟の下から3番目。
・兄弟は高齢男性以外、全員亡くなっている。
なかなか保証人になってくれそうな人がいないようでした。この会話を聞いていて私は、「他人事ではないな」と思いました。
私も将来入院することになった際、保証人になってくれる人が容易には探せない可能性があります。私は独身ですが、兄がおり、兄は結婚しているので、兄が健在なら兄に保証人になってもらうことになると思いますが、万一兄が先に亡くなっていた場合には、保証人探しに苦労する可能性があります。
また、私が入院しても、誰も面会に来ない可能性もあります。ただでさえ病気で苦しんでいる状況で、誰も面会に来ない中、一人で入院している将来を想像すると、ちょっとした恐怖を感じます。そんな状況で、いくらお金を持っていても全く無意味だと思います。
このような将来を考えると、「結婚するか否かは別にして、誰かパートナーがいてくれたら…」と思うこともあります。
高齢者向け婚活バスツアーに思うこと
先日YouTubeで、「高齢者向け婚活バスツアー」の動画を見ました。60代くらいの男女が日帰りのバス旅行をしながら、婚活をするというものです。このようなバスツアーが結構盛況だというのも、理解できます。ただ、「高齢者向け婚活バスツアー」の様子を動画で見ていて、ちょっと違和感も感じました。
私が想像するに、こういったバスツアーの参加者は、本音では以下のような希望を持っているのではないでしょうか?
【私が思う高齢者向け婚活バスツアー参加者の本音】
高齢男性の本音:あわよくば将来、自分を介護してくれる女性を探したい。
高齢女性の本音:あわよくば、経済的に養ってくれる男性を探したい。
しかし動画をみていると、男女ともに、20代や30代の若者のように、「お互い気の合うパートナーが欲しい」とか言って、恋愛対象を探しているかのような言動をしています。上記のような「本音」はおくびにも出さず、男女ともに「良い人アピール」をしているのを見ると、なんだかキツネとタヌキの化かしあいを見ているようでした。
私だったら、上記のような本音(介護してくれる女性を探したい)があるのであれば、ストレートに伝えればよいと思いますし、そもそもそういったことはパートナーに求めるのではなく、きちんとお金を支払って業者に頼めばよいと思っています。
婚活バスツアーの参加男性は、恋愛感情を利用して、タダで介護してもらいたいということなのでしょうか?愛を騙って介護してもらおうなんて、邪な考えだと思います。
おわりに
病院で漏れ聞いた会話から、あらぬ方向に話題がそれてしまいましたが、私はこのような婚活バスツアーに参加する気は全くありません。
そもそも私のようなコミュ障は、参加しても誰からも相手にされず、一人でうろうろすることになるのがオチだと思います。私は特に、大人数の中で自分をアピールするのがとても苦手です。そんなわけで、負け惜しみもあって上記のような考えを持つのかもしれません。
いずれにせよ、私のような独身がFIREすると、将来は孤独になってしまう可能性が高いです。FIREすることで「気ままで自由な人生」が手に入るかわりに、孤独と向き合っていかなければならないという代償があることを、病院で漏れ聞こえた会話からあらためて認識しました。