はじめに
以前、新NISAに向けた金融機関の変更検討に関して、各証券会社を投信保有ポイントで比較する記事を書きました。
その記事を本ブログにアップした、まさにその日(8月31日)に、松井証券から「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」開始の発表がありました。
この「投信残高ポイント」とは、いわゆる投信保有ポイントのことです。以前の記事で最もお得と書いたSBI証券よりもお得な内容でしたので、今回は松井証券の投信保有ポイントの内容について情報共有させていただきます。
松井証券の投信保有ポイントの内容
松井証券の投信保有ポイントの内容は、以下の通りです。
名称:「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」
概略:投資信託を松井証券で保有することで、「業界最高還元率」(最大1%)のポイントが貯まる
開始時期:2023年11月1日(予定)
対象銘柄:eMAXIS Slimシリーズを含む全銘柄
対象口座:新NISA、現行NISA、特定口座、一般口座
付与されるポイント:松井証券ポイント(dポイント、PayPayポイント、Amazonギフトカードへの交換が可能)
ポイント還元率の一例:
※画像は松井証券公式ページより。
※その他詳細は、公式ページをご参照ください。
SBI証券との比較
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の場合、ポイント還元率は「0.0326%」で、SBI証券と同じです。松井証券が本領を発揮するのは、高コストなアクティブ投信です。
eMAXIS Slimシリーズのポイント還元率は、松井証券とSBI証券はほぼ同水準ですが、アクティブ投信ではSBI証券(0.1%)の7倍~8倍(0.7%~0.8%)程度のポイント還元率となっています。
松井証券の公式ページには、ファンド別のポイント還元率の一例しか掲載されていませんが、「還元率は低コスト投信からアクティブ投信に至るまで、全ての銘柄で業界最高の還元率でご提供します」としています。
おわりに
来年の新NISAに向けて、各証券会社による顧客取り込みの動きが、今後本格化してくるものと思われます。各証券会社が競争するのは、とてもよいことだと思います。
松井証券の投信保有ポイントは、主に高コストなアクティブ投信を保有している人にメリットがありますので、インデックスファンド主体の人にとってはあまりメリットがないかもしれません。松井証券はクレジットカード積立に対応しておらず、クレカのポイントがもらえないのもデメリットです。
今回の松井証券の発表を受けて、SBI証券やマネックス証券等にも何らかの動きがあると予想されます。場合によっては、松井証券と同水準のポイント還元率に引き上げてくるかもしれません。楽天証券についても、このままの状態では、他社と差が開くばかりになってしまいますので、対策が急務です。
しばらくは、証券会社各社の動きから目が離せない状況が続きそうです。
※2023年10月30日追記
「10月27日」に楽天証券から、一部ファンドについて「投信保有ポイント」(投信保有残高に応じたポイント付与)を復活させるとの発表がありました。詳細はこちらの記事をご参照ください。