父が亡くなりました ~相続手続きを通して感じたこと~

日常生活

はじめに

昨年、私の父が89歳で亡くなりました死後、それなりの時間が経過し、ようやくいろいろな手続きも終了して、一段落といったところです。

これまで家族の死を経験したことがありませんでしたので、初めて経験することばかりでしたが、何とか無事に各種手続きを終えることができました

今回のブログ記事では、私が父の死後にどのような手続きを行ってきたのか、また、相続手続きを通してどのようなことを感じたのかについて、備忘記録の意味も含めて書いてみたいと思います。

父が亡くなった際の状況

法定相続人は、母、兄、私の3人です。父の保有資産は相続税の非課税枠(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えているため、相続税の申告が必要となります。遺言書はありませんでした

父の主な資産は、以下の通りです(借入金は無し)。最も金額が大きいのが、野村證券で保有していた有価証券(主に国内個別株)で、総資産の6割程度(相続税評価額ベース)を占めています。

【父の主な資産】

不動産(都内マンション)
有価証券(野村證券2口座)
預貯金(みずほ銀行3口座、ゆうちょ銀行1口座)
自家用車(1台)

私が行った手続き

父の死後、私は以下の手続きを行いました母は健在ですので、本来は母が行ってもよいのですが、母も高齢(82歳)なので、無職であり、時間もある私が中心になって各種手続きを行いました

ちなみに、兄は埼玉県に住んでおり、かつとても多忙なため、各種手続きにはほとんど関与していません兄にやってもらったのは、遺産分割協議書や銀行提出書類等への署名・押印くらいです。

【父の死後に行った手続き】
※概ね時系列順

葬儀・火葬
役所関係等手続き
準確定申告
遺産分割協議及び相続税申告
不動産及び自家用車名義変更
銀行預金及び貸金庫解約・有価証券移管

①葬儀・火葬

父は89歳と、高齢ではありましたが、大きな病気を抱えていたわけではありません母も私も、まだまだ長生きしてくれるものだと思っていました。そんな状況でしたので、父の死はあまりにも突然で、亡くなった直後は、「これは現実の出来事なのだろうか、悪い夢でも見ているのではないのか」と何度も自問自答したくらいです。

父自身も、まさかこのタイミングで死ぬとは思っていなかったと思いますが、もともと父は、自身の死後に、特に母に対して迷惑をかけたくないとの思いが強かったようで、生前に自分が入るお墓を用意していたことに加え、自ら葬儀会社も決めていました。加えて、どのような葬儀を行いたいかの希望も葬儀会社や母に伝えていたこともあり、私としてはとても助かりました

父の希望通り、ごく近い身内だけの葬儀でしたが、故人を偲ぶ時間を十分確保することができ、とてもよかったと思っています。

②役所関係等手続き

区役所で葬祭費の請求を行うとともに、国民年金や厚生年金、後期高齢者医療保険、介護保険等の手続きを行いました。併せて、不動産の名義変更や有価証券の移管手続き等で必要となる「故人の出生から死亡までの戸籍謄本」を取得しました。

父は勤務していた会社から企業年金を受給していたため、元勤務先に連絡して受給停止手続きを行いました。その他、電気、水道、NHK、固定電話、携帯電話等の名義や引き落とし口座を変更しました。

③準確定申告

準確定申告とは、年の途中で亡くなった人に代わって、相続人が行う、故人の生前の所得に対する確定申告です。1月1日から死亡した日までの所得と税額を計算し、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内に申告・納税する必要があります。

ただ、父の場合は還付申告であったため、4か月以内でなくとも問題なく、結果的には「約7か月後」に申告しました。

準確定申告は、相続税申告を依頼した税理士法人(後述)に依頼しました。

④遺産分割協議及び相続税申告

父が亡くなってから約2か月後に、母と私で某税理士法人を訪問し、準確定申告書作成、遺産分割協議書作成、相続税申告書作成を依頼しました。

この税理士法人は資産税(相続対策・事業承継等)を専門にしている事務所で、私が金融機関に勤務していた時代に、仕事でご一緒させていただいたことが何度もあり、相続の分野ではとても信頼できると感じていました税理士報酬は安くないものの、お金をケチる場面ではないと考え、迷うことなくこの事務所に決めました結果的には、正解だったと思っています。

私が相続人側の窓口として、担当税理士からの質問に回答したり、依頼のあった書類を提出したりして、準確定申告書や相続税申告書の作成を同時並行的に進めました最終的に税理士とやり取りしたメールは「約150通」になりました。

父は生前、自身の死後、遺産は全て母に継がせたい旨、公言していました。父としては、とにかく母が一人になった後、経済的に不自由にならないようにしたいとの思いが強かったようです。

遺言書こそありませんでしたが、その父の希望を母だけでなく、兄や私も知っていましたので、当初は遺産分割協議に際しては、相続税(一次相続+二次相続)の負担を軽くすることは一切考えずに、遺産の100%を母に承継する考えでした。

ただ最終的には、母の希望も踏まえ、また、二次相続(母から兄・私への相続)を考慮した相続税負担等を試算した上で、以下の遺産分割内容とすることに決め、兄の同意を得ました。

【最終的な遺産分割内容】

:みずほ銀行預金の一部を取得する。
:みずほ銀行預金の一部及び自家用車を取得する。
:上記以外の全ての資産(不動産・有価証券・ゆうちょ銀行貯金)を取得する。

自家用車については、母は運転免許を返納しており、兄は既に2台の車を保有していることから、私が相続することになりました。以前のブログ記事にも書きました通り、私は父の生前からペーパードライバー講習を受講し、ちょくちょく運転していましたので、現在は近所のショッピングセンターや病院に行く程度であれば問題なく運転できるようになっています。

税理士の試算によれば、我が家のケースでは、父の遺産を兄と私が全て相続するケース(母が何も相続しないケース)が最も「一次相続+二次相続」の相続税負担が軽いとのことでした。最終的に決まった、上記の遺産分割内容ですと、「一次相続+二次相続」の相続税負担がかなり重くなってしまうのですが、兄も私も母からの遺産は全く期待しておらず、母が全ての資産を使い切ってしまっても構わないと思っていますので、母が父の遺産の大半を取得する形にしました。

遺産分割協議書を作成して、母、兄、私の3人で週末に会って署名・押印しました。その上で、相続税申告書を電子申告し、各人が相続税の納税も済ませました。

⑤不動産及び自家用車名義変更

不動産の名義変更(父→母)は、税理士から紹介された司法書士に依頼しました。現在、相続登記の手続き中です。ちなみに、父は生前、マンションの名義を母に変更することを検討していたことがあります。詳細は「父親の終活を手伝いました ~母親へのマンション贈与~」(過去記事)をご参照ください。

自家用車の名義変更(父→私)は、私がネットで見つけた地元の行政書士に依頼し、既に車検証の名義は私に変更済みです、自賠責保険及び任意保険の名義変更は、私自身で行いました

⑥銀行預金及び貸金庫解約・有価証券移管

銀行預金の解約は、現在必要書類は提出済みで、解約されるのを待っている状態です。解約された後、私が取得する予定のみずほ銀行預金が、私の口座に入金する予定です。入金された際は、毎週末の資産公開記事に記載したいと思います。

父がみずほ銀行で借りていた貸金庫は解約しました。みずほ銀行では新規で貸金庫を貸し出すことは止めているようで(例の三菱UFJ銀行の着服事件の影響?)、母名義で継続して借りることはできないとのことでした

父が野村證券の2つの口座で保有していた有価証券の母口座への移管は完了しています。母自身も長年に亘り、みずほ証券口座での個別株投資を行っていますが、野村證券の口座は持っていなかったため、今回の移管に際しては、新たに野村證券で口座を開設する必要がありました。

ちなみに父が保有していた有価証券で、最も金額が大きいのが「ソフトバンクグループ」の株式です。相続手続き中にもかなり同社の株価が乱高下していたので、母としても移管されて売買できるようになるまで、気が気でなかったようです。結果的には、移管されるまでに時間がかかったことで却って、同社の株価が上昇しており、父が亡くなった当時よりも評価額が数千万円単位で上振れしています(ソフトバンクグループの株価は、最近下落傾向であるとはいえ、直近1年間では3倍弱になっています)。

相続手続きに際して、初めて父が保有していた個別株の内容を知りましたが、「テンバガー」を達成している個別株もあり、投資家としての父の凄さを改めて感じました父は投資信託や高配当株には全く興味がなく、大きく成長しそうな日本企業に投資する「攻めのスタイル」で、私とは全く異なります生前に父と投資の話をほとんどしなかったのが悔やまれます

おわりに

父は病院で亡くなったのですが、たまたま日曜日だったこともあり、最期は家族全員(母・私・兄一家)で看取ることができましたそれだけが不幸中の幸いです。

もともと私がFIREした目的の一つは「家族と過ごす時間を増やすため」でした。詳細は「退職を決断した理由」(過去記事)をご参照ください。父ともっと時間を過ごし、旅行等にももっと一緒に行きたかったのに、それを十分に叶えることができなかったとの思いが強いです。

父との最後の旅行は、昨年7月の谷川温泉(別邸 仙寿庵)でした。私は旅先では大浴場を利用することはほとんどないのですが、このときは珍しく父と一緒に、貸切状態の大浴場で過ごしたことが思い出になっています

父の死を経験して感じることは、「人は突然死ぬものである」ということです。私は何となく、これからもずっと両親と過ごせるものだと思っていたのですが、そうではありませんでした「そのうち一緒に旅行にこう」とか考えていたのですが、「そのうち」は二度と来なくなってしまいました

幸い母は元気ですので、これからは、やりたいことは「そのうち」ではなく「今」やるようにしていきたいと思います。

また、今回の経験を通して、銀行口座や証券口座、クレジットカードをたくさん持っていると、相続人に想像以上の手間がかかるということが分かりました。私は銀行口座7つ、証券口座5つ、クレジットカード10枚以上保有していますが、今後は少しずつ減らしていく必要があるなと感じました

私もそろそろ終活を考えるべき時期を迎えているのかもしれません

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