独身者と既婚者の違い
FIREすることを家族に相談すべきかについては、私自身もネットでいろいろ調べたことがあるのですが、あまり情報として出ていないようです。
これは現状では、FIREをしようとする人の多くが独身者であり、既婚者は少数派であるからかもしれません。
独身者であれば、誰にも相談せずにFIREするということは珍しくないと思いますので、ネット上に家族への相談事例が少ないのだと思います。
一方で既婚者の場合には、配偶者に相談せずに退職・FIREするのは現実的に難しいと思います。
本記事では私の事例をお話ししますので、ぜひご参考にしていただけますと幸いです。
私の場合
私はブログタイトルにもある通り、独身者です。特に事前に家族に相談せずに退職し、FIRE生活に入っても問題無いようにも思えましたが、私は少なくとも両親には事前にFIREしたいとの考えを理解してもらいたいと考えていました。
ただし、仮に反対されたとしても、FIRE自体は実行するつもりでしたので、「相談」というよりは「報告」に近かったかもしれません。
いきなり両親に退職する旨伝えても、心配され、反対されることが容易に想像できたため、特に母親にはここ数年にわたり、ことあるごとに「近い将来に退職したいと考えている」ことを、意識して伝えてきました。
そんな中、今年2月のある日、両親に時間をもらい、FIREしたい旨を伝えました。
両親の反応
4月12日付のブログ記事「退職を決断した理由」で4つの退職理由を挙げました。以下の通りです。
①時間は有限であること
②家族と過ごす時間を増やしたいこと
③退職しても生活可能と思える経済的基盤が築けたこと
④会社員としての将来に明るい未来が見出せないこと
この全てを両親に対しては伝えました。特に③については、両親が最も不安に考えると思えたことから、大雑把ではありますが、現在の保有資産や資産収入、さらには将来の年金収入見通し(ねんきんネットでの試算結果や、企業年金の内容)等も伝え、経済的にやっていける見通しであることを説明しました。
母親については、これまで数年にわたり、FIREの意思を伝えてきたことが奏功し、肯定的な反応を示してくれました。
一方で父親については、FIREしたい旨話すこと自体が初めてであったこともあり、否定するというよりも驚いている感じでした。
ただ、私の強い意志を理解してくれていた母親が、父親を説得するような発言をしてくれたこともあり、最終的に父親からは、
「お前の人生なのだから、お前の好きなように生きればよい。ただし、漫然と生きるのではなく、仕事でも趣味でも何でもよいので、何かの目標をもって生きていくべき」
との発言があり、結果的には父親の理解も得ることができました。話し合いは確か、2時間を超えるくらいだったと思います。
なお、私の両親はともに、株式投資(日本株)好きで、父親、母親それぞれが別の証券会社で運用しています。両親の資産内容は詳しくは知りませんが、両親ともに保有資産のかなりの割合を証券口座で運用しているようです(それはそれでいかがなものかとも思いますが)。
自分が物心ついた頃には、母親が短波放送で株式の番組を聞いていたのを記憶していますので、両親ともに投資歴は40年以上になるのではないでしょうか。
したがって両親は、株式投資や資産運用を行って収入を得ることについて、肯定的なスタンスであったわけですが、このことはFIREへの理解を得る上で大いにプラスになったと思います。
おわりに
既婚者が家族(配偶者等)にFIREの事前相談をする際にも、ある程度時間をかけて行うことが有効だと思います。
いきなりFIREの話をすると、経済的な不安から、配偶者に反対される可能性が高いと思いますが、最低でも数か月~、できれば数年くらいかけて、複数回にわたり、FIREしたい考えを持っていることや、どのような形で収入を得ていく計画であるのか等を、具体的な数字で繰り返し説明していれば、理解は得られると思います。配偶者と、退職後の家事分担等を話し合っておくことも必要かもしれません。
とにかくあせらずに、時間をかけることが大切だと思います。ご自身が考えるFIREのメリットを伝えるとともに、デメリットに対する家族の不安を払拭することが必要です。
現時点で私がFIREしたことを知っているのは両親のみで、兄夫婦や甥、その他親戚には伝えていません。今のところ自ら伝える必要はないのかなと思っています。
兄夫婦はちょくちょく遊びに来ることもあるので、こちらから知らせなくともわかってしまう時が来るのかもしれません。