はじめに
私は昨年5月末付で会社を退職しましたが、会社員時代から毎年、確定申告を行ってきました。今回は私がこれまで行ってきた確定申告について、また、FIRE後の今年行う予定の確定申告(令和5年分確定申告)について書いてみたいと思います。
なお私は税務の専門家ではありませんので、以下に記載する内容に間違っている点や、漏れている点等があるかもしれませんが、ご了承ください。税務に関しましては、税理士等の専門家にご確認ください。
私が会社員時代に行っていた確定申告
私が会社員時代に行っていた確定申告は、以下の通りです。
【私が会社員時代に行っていた確定申告】
①米国ETFからの分配金収入に係る外国税額控除
②ふるさと納税に係る寄附金控除
①は、楽天証券で保有している米国ETFからの分配金について、米国で源泉徴収された10%部分を取り戻すために行うものです。私は分配金を得ることを目的として、米国高配当ETF等(VYM、HDV、SPYD他)を保有しています。これら米国ETFからの分配金については、まず米国で「10%」源泉徴収され、残りの90%部分についてさらに日本国内で「20.315%」(所得税・住民税・復興特別所得税)が課税されます(米国と日本で約28%課税され、手取りが72%となるイメージ)。
米国と日本で二重に課税されていることから、確定申告を行うことで、米国で徴収された「10%」の一部を取り戻すことができます。ちなみに、NISA口座で保有している米国ETFからの分配金収入については、日本国内で課税されないことから二重課税にならず、「10%」部分を取り戻すことはできません。
②は、ふるさと納税に係る寄附金控除を受けるために行うものです。寄附金控除を受けるための手続としては、「ワンストップ特例制度」があり、私もかつては利用していました。「ワンストップ特例制度」を利用するためには、以下の条件があります。
【ふるさと納税でワンストップ特例制度が利用できる人】
A.寄附先が5自治体以下である人
B.確定申告をする必要のない人
※A・B両方の条件を満たす必要がある。
私は米国ETFへの投資をしていなかった2019年以前は、ワンストップ特例制度を利用して、確定申告を行うことなく、寄附金控除手続きを行っていましたが、2020年以降は米国ETFの外国税額控除をするために確定申告を行う必要が出てきたため、ワンストップ特例制度が利用できなくなりました。2020年以降は、外国税額控除のための確定申告と一緒に、ふるさと納税の寄附金控除を行っています。
FIRE後に必要な確定申告
私が今年予定している確定申告(令和5年分確定申告)は、以下の通りです。
【私が今年予定している確定申告】
①米国ETFからの分配金収入に係る外国税額控除
②ふるさと納税に係る寄附金控除
③退職に伴う所得税還付(会社員時代に年末調整で行っていた各種控除)
①②は会社員時代に行っていた確定申告と全く同じです。
①に関しまして、私が昨年1年間で受け取った分配金収入につきましては、「【2023年】1年間の分配金収入を公開します」(過去記事)をご参照ください。楽天証券の「令和5年分 特定口座年間取引報告書」によれば、昨年の「外国所得税額」は「約20万円」となっています。確定申告を行うことで、この「約20万円」の一部が還付されるということです。
②に関しまして、私が昨年行ったふるさと納税につきましては、「人生最後のふるさと納税を行いました」(過去記事)をご参照ください。会社退職に伴い、年収が減ったため、ふるさと納税額も「5自治体・45,500円」と、例年に比べてかなり少ない金額となりました。
ワンストップ特例制度を利用する場合には、「ふるさと納税額マイナス2,000円」が翌年の住民税から控除されますが(毎年6月頃に発行される「住民税決定通知書」に控除額が記載される)、確定申告を行う場合は、所得税と住民税の両方から控除されます。具体的には、所得税分はその年の所得税から還付され、住民税分は翌年度の住民税から減額されます。所得税分については、確定申告後結構すぐ還付された記憶があります。
③は「令和5年分」として、FIRE後に行う必要がある確定申告です。私は昨年5月末付で退職したため、毎年11月頃に会社で行っていた「年末調整」を行っていません。年末調整は、毎月源泉徴収されている「所得税」の過不足を、会社が調整する手続きですが、これを行っていないということは、所得税を払い過ぎている可能性があるということです。会社の給与から毎月天引きされている所得税は、その年の年収を想定して計算された額ですが、年の途中で退職した場合には最終的な年収が、当初想定していた年収よりも低くなるため、所得税を払い過ぎている可能性があり、その払い過ぎ分を還付するために確定申告が必要になるということです。
③で所得税の還付額を確定するために必要となるのが、会社員時代に年末調整で行っていた各種控除に係る手続きです。具体的には、以下のような控除を確定申告で行うことになります。
・生命保険料控除
・扶養控除
・小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)
・住宅ローン控除
・社会保険料控除
上記のうち私は「生命保険料控除」「社会保険料控除」を確定申告で行う予定です。
「社会保険料控除」については、私の場合は、退職後に支払った「国民年金保険料」(金額は日本年金機構から郵送される「社会保険料控除証明書」に記載されている)及び「任意継続健康保険料」(金額が書かれている証明書等はないので、納付書等により自分で支払額を把握しておく必要あり)が控除対象になると考えられます。
おわりに
少し長くなってしまったので、今回はここまでとし、確定申告については引き続きブログ記事にしていきたいと考えています。